黒猫通信

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zoom RSS われらの祖父は貧しかった。しかし、高貴であった。

<<   作成日時 : 2011/01/10 19:32   >>

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ポール・クローデルの日本観

ポール・クローデルは、大正10年から昭和2年まで、フランスの駐日大使を務めた人です。

姉が彫刻家のカミーユ・クローデルで、ロダンの弟子です。

姉を通じて、葛飾北斎や喜多川歌麿を知り、日本の芸術に惹かれていました。


外交官としては、アメリカ、清国、オーストリア、イタリア、ブラジル、デンマークなどに勤務したあと駐日大使になりました。
そのあとは駐米大使になりましたから、日本での仕事は外交官の経歴上、成功であったと思われます。


駐日大使としては、第一次世界大戦後の海軍軍縮交渉、対日戦時債務処理、シナにおける利害の調整などを行い、公正な立場を取る日本に好意的でした。

また日仏文化交流のために、東京と京都の日仏会館設立に貢献しました。


一方クローデルは、劇作家、詩人、著作家でもあり、日本赴任中、能や歌舞伎や文楽をたしなみ、時間を見つけては京都や奈良などを訪ねたり、水墨画や花鳥画を研究し画壇を代表する人たちと交流しました。

また多数の戯曲を書き、俳句や都々逸などをテーマにした詩作や「孤独な帝国、日本の1920年代」などの著作があります。


昭和18年と言えば、大東亜戦争で4月に山本五十六連合艦隊司令長官が戦死、5月にはアッツ島で日本軍が全滅(玉砕の言葉がこの時登場)、10月には明治神宮外苑で学徒出陣の壮行式が行われるなど、わが国の敗色が濃厚になってきた頃です。


その18年の秋、パリのとある夜会に招かれたクローデルは、次のようにスピーチしました。


私がどうしても滅びてほしくない一つの民族があります

それは日本人です

あれほど古い文明をそのままに今に伝えている民族は他にありません

日本の近代における発展、それは大変目覚しいけれども、私にとっては不思議ではありません

日本は太古から文明を積み重ねてきたからこそ、明治になって急に欧米の文化を輸入しても発展したのです

どの民族もこれだけの急な発展をするだけの資格はありません

しかし、日本にはその資格があるのです

古くから文明を積み上げてきたからこそ資格があるのです。」

そして、最後にこう付け加えました。


彼らは貧しいしかし、高貴である
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

昭和20年、日本に原爆が落とされた直後に、次のように述べました。

「しかしだからと言って冬の夕闇の中から、くっきり浮かび上がる富士山の姿が、この世の人の目に指し示された最も崇高な光景の一つであることには変わりはない。」


富士山はクローデルにとって、日本が未来に続くシンボルなのでした。



クローデルは日本に着任して、ロシアやドイツの皇帝と異なる日本の天皇の特色に気がつきます。


天皇に何か特別の国政上の行為があるように考えるのは、不適切であり不敬であろう

天皇は日本では魂のように現存している

天皇は常にそこに在り、そして続くものである

天皇がいかにして始まったのかは誰も正確には知らないが、天皇が終わらないであろうことは、誰もが知っている。」



クローデルは、日本人の精神史の中で、天皇を考えたのです。


多くの日本人は、元日になると神社に初詣に行きます。改めて富士山が美しく見えます。


時の流れの中で、全てが新しくなるような新鮮な感情を持ちます。


神道的な気分に共鳴すればこそ、明治神宮に300万人もの人がお参りするのですね。

そして人によるかも知れませんが、皇室を戴くわが国の末永い平和と安寧を祈ります。


東京大学名誉教授平川祐弘氏は、クローデルの日本観を、明治の俳人内藤鳴雪の句に託します。


「元旦や 一系の天子 不二の山」

 The First Day of the year
 One Line of Emperors
 Mount Fuji


そしてまた、小学唱歌「一月一日」に託します。

 年の初めの例(ためし)とて
 おわりなき世のめでたさを
 松竹たてて門ごとに
 いわう今日こそ
 楽しけれ



クローデルは言います。

日本人の恭敬とか尊崇とか呼ぶ感情、

自分達の周りには、何かが臨在している、

それを素直に受け入れる態度、

それが儀礼と慎重な心遣いを要求していると感じる態度
などが分かった。


日本がカミ(神)の国と呼ばれてきたのも、故なきことではない

この伝統的な定義こそ、正しい完全な定義であると自分には思われる。」



今日本人が忘れていることをクローデルはしっかり理解し、戦前の日本と日本人を高貴と評価していたのです。


内藤鳴雪の句と小学唱歌「一月一日」を噛み締めたいと思います。


(資料)教育再生機構「日本文明論シンポジウム」(平成22年6月5日)
雑誌「正論」(22年8月号、上記シンポジウムの内容)、その他



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・・・・・・・・・・・・・・・・

この、ポール・クローデル、フランス駐日大使の、

彼らは貧しいしかし、高貴である

という言葉は、ネット上ではかなり有名だと思います。


そして、下の言葉も、多くの方が、ネット上のどこかで、一度は目にしたことがあると思います。


私がどうしても滅びてほしくない一つの民族があります

それは日本人です

あれほど古い文明をそのままに今に伝えている民族は他にありません

日本の近代における発展、それは大変目覚しいけれども、私にとっては不思議ではありません

日本は太古から文明を積み重ねてきたからこそ、明治になって急に欧米の文化を輸入しても発展したのです

どの民族もこれだけの急な発展をするだけの資格はありません

しかし、日本にはその資格があるのです

古くから文明を積み上げてきたからこそ資格があるのです。」



今、日本人は貧しい民族ではなくなりました。

世界第2位の経済大国になりました。

国民は皆、豊かで健康な生活を送れるようになりました。

餓死したり、孤児が路上生活していたり、そこここの道端に物乞いがいるような、
そういう人は、日本にはいないと言っても過言ではないでしょう。


でも、私たちは貧しくなくなり、高貴でもなくなりました。

鳩山由紀夫は貧しくない、大金持ちですが、高貴ではない。




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